日本は5人に1人は65歳以上という超高齢化社会になっています。老後の為の年金を納めても、いざもらえる年齢層の人を見てみれば同じ職場で仕事をしていたなんて事は珍しい事ではありません。ですが例えば、要介護者の症状でよく聞かれる認知症は60代から発症するケースが多く、生涯においては半数が認知症になるとも言われています。身近な人が実は介護が必要だったなんて事は大いにあり得る話なのです。
介護現場の深刻さがニュースなどで取り沙汰される昨今、いつ自分にその状況が訪れても不思議ではありません。ですがはたしていきなりその状況に対応できるでしょうか?きっと困惑してしまうでしょう。何をしていいのかわからない漠然とした不安を抱えるより、日頃から介護対象となり得る方とふれあったり、現状を知っておく程度の小さな連絡が、いざという時に一つの情報として役立つのかもしれません。
高齢者の方々が人生において先輩であり経験を積み重ねている事は紛れもない事実です。現在進行形の悩みを共有する事も可能でしょうし、かたや意地悪ばかり言う口が熱い恋愛話を隠し持っていた、そんな物語のようなエピソードも十人十色、言葉を交わしてみないと推し量る事はできないでしょう。しかしコロナ禍で実際に顔を合わせる機会が減り、介護や医療の現場では直接の面会ができずリモート面会を導入した施設も数多くあります。コミュニケーションのあり方を考えることが多くなった今だからこそできるふれあいの形を今一度考え、自身が高齢になった時に日常を笑顔で過ごせているよう想像してみるのも悪くないかもしれません。